研究テーマ
AlGaN/GaN HEMT
当研究室では、AlGaN/GaN HEMT*1の高性能化/高機能化を目的とした研究・開発を行っています。
AlGaN/GaN HEMTは2DEG*2と呼ばれる電子をキャリアとしたトランジスタで、 他のトランジスタと比較して、多様な基板上に作製が可能な非常にシンプルな構造で動作します。
*1 High Electron Mobility Transistor 高電子移動度トランジスタ
*2 Two Dimensional Electron Gas 二次元電子ガス
新しい2DEG制御メカニズムの解明
従来のAlGaN/GaN HEMTでは、2DEG濃度はAlGaN層の厚さとAl組成を結晶成長時に変えることで制御していました。 そのため、2DEG濃度は素子全面で均一な濃度になり、デバイス設計の自由度が低いという課題がありました。
極薄AlGaN層を採用した新規技術では、従来の厚い構造と比較して、2DEG濃度がAlGaN層表面の電子状態(表面ピニングエネルギー)に 敏感に反応するため、結晶成長後のデバイスプロセスによる制御が可能となりました。ただし、詳細なメカニズムが未解明です。
新しい2DEG制御技術を用いた新規デバイスの創出
新しい2DEG制御技術を用いれば、素子上での部分的な濃度制御が可能となるため、応用の幅が広がる可能性があります。
例えば、ゲート電極の下部の領域だけ2DEGを空乏化することにより、ノーマリオフ動作するAlGaN/GaN HEMTが作製できるようになります。(右図)
メカニズムを解明することにより、2DEG制御範囲を大きくできれば、さらなる高性能化にもつながります。